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執筆者の写真AKIRA INOUE

商売の難しさ

早いもので2021年も6月になってしまった。

昨年からのコロナウィルスによる各種宣言などもあって、今までに無いくらい時間が余っている。


「何とか踏ん張らないとなぁ」と思っていた矢先に知人が亡くなった話が入ってきた。


知り合った時に知人はフリーランスのカメラマンをしていた。

後々、軸足は別な仕事に変わっていたが、それでも職業はカメラマンを名乗っていた。


数年前は一緒に撮影に出てた事もあるし、専業のカメラマンじゃ無くなっても年に数回は顔を合わせていた。

ただコロナ禍で仕事が少なくなってしまい、現場に出る事も随分減ったために、最後に会ったのは昨年の夏頃だと思う。多分。


詳細は分からないので語れる事もないが、ちょっと思う事もあって気持ちが落ち着いた今、

ブログに残そうと思った次第。


その彼はカメラマン時代に激安で撮影を請けていた。

撮影料金を聞きビックリし、彼に聞いた事がある。

「なぜ、その値段?」と。

返事は驚くもので「その値段で頼まれる」だった。

一応基準になる金額は彼の中にあったようだが、その金額を言えば断られる事も多く、

自ずと”言い値”で撮るようになっていった。


結局、カメラマンの収入ではやっていけなくなり、他の業種になったりして生活していた。

もちろん、自分の決めた値段で請負っていれば自己責任なのだが、 当時彼の話を聞く限り、そうとも言えないと感じた。 人の良い彼は押し切る事も敵わなかったのだろう。気持ちは分かる。 この仕事の無い状況下で、フリーランサーが自己の意見を押し通すのには勇気がいる。


最近、自分のところにも「値段を決めて依頼してくる」人が増えた。

そういう人はレストランに行ってもそうなのだろうか?と思いながら自分は話を聞いている。

料理を頼む時に「これ〜円で作ってくれますか?」って言うのだろうか。 甚だ疑問である。


彼が死に至った経緯は分からないが、知らない仲では無かったので、薄らと想像はつく。


知人の死をきっかけに、自分の商売の在り方みたいなものを考えてしまった。


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